格安SIMに乗り換える前に知っておきたい通信速度
格安SIMへの乗り換えを検討している人にとって、気になるのが「通信速度」です。
インターネット上で、「超サクサクで快適!」や「まともに使えない…」など、いろいろな評価があるのでどれを信じたらいいのかよくわかりません。
今回は、格安SIMに乗り換える際に知っておきたい通信速度のあれこれについてです。
通信速度の重要性
時代のともに、インターネット品質は向上しています。絡まって邪魔な有線ケーブルも必要なく、同時に何台のデバイスに接続できるなど日々凄まじい進化を遂げています。
ただ、「インターネットはサクサクできて当たり前」と思っていると格安SIMに乗り換えたら少し不便を感じるかもしれません。
格安SIMによっては、朝や昼など混雑する時間帯に著しく通信速度が遅くなるものがあり、せっかくの昼休憩にまともに使えない…なんてこともあります。
また、仕事柄どうしてもインターネット回線が必要な時には、通信速度が遅いと仕事に悪影響を及ぼすので、安定した通信状況を確保するはスマートフォンを利用する人にとって必須です。
また、同じWebページを閲覧するにしても、通信速度の遅いものだとバッテリーの持ちにも影響します。
高速通信に慣れている現代人
今まで、高速なデータ通信に慣れている人は、遅い通信速度にかなりストレスを感じると思います。
動画を観ていても、何度も止まる、低画質しか再生できない、など、実際、筆者もこれまでたくさんの格安SIMを使ってきましたが、LTE通信を使った後に速度制限のかかった3Gなどを使うともうネットサーフィンさえしたくないと思えるほどストレスを感じます。
格安SIMの通信速度はピンキリ
各格安SIMでは、公式ホームページに〇〇Mbps~と最大通信速度が記載されています。
ただ、これらはあくまでも理論値なので、必ずしもこの速度が出るということでありません。
というよりも、理論値が出ることはまずないと思ったほうがいいでしょう。基本的に格安SIMでは、ドコモやauなどキャリアと比べて通信速度は遅いです。
速いものはかなり高速ですが、遅いものはもう使えないほど低速で、基本的に回線が混雑していない時は高速、混雑している時は低速になります。
格安SIMによってキャリアよりか同等レベルの通信速度が出ることもありますが、かなり稀と思ってください。
毎月の月額料金を大幅に節約できる代わりに、多少の通信速度の我慢は必要とポジティブに思いたいものです。
では、どのような時に通信速度は遅くなるのか、具体的に解説します。
通信速度が遅くなるパターンその1:平日の朝や昼
平日の朝などどうしても利用者が増えるので回線が混み合います。
特に、通勤・通学時間の朝や、昼休憩の昼間、そして寝る前の9時~10時頃に混み合う傾向があります。
これには不満を抱えている人が多く、早期の改善が求められます。
ただ、現状的にキャリアから回線を借りている格安SIMでは、限られた予算内でできることに制限があるので難しい問題です。
もし、時間に融通が効く人であれば、できるだけ混雑する時間帯を避けて利用するなど工夫が必要です。
通信速度が遅くなるパターンその2:都会
これも回線の混雑に関連することで、地方などの利用者が少ない場所よりも、都会の駅構内など多くの人で賑わう場所の方が必然的に通信速度は遅くなります。
スマートフォンの電波は近くにある無線基地局という所に繋がり、この無線基地局はキャリアが所有しているもので、格安SIMはこれを借りてサービスを提供しています。
あくまでも同じ無線基地局を利用しているので電波の繋がりやすさやエリアはキャリアと同じですが、データ通信における電波を使った無線のやり方は異なります。
そのため、利用者の多い都会ではデータ通信が混み合うのです。
ただ一点注意したいのが、地方など場所によっては「LTE」自体が繋がらないこともあるので、そうなるとどんなに回線が空いていても高速通信が使えないので通信速度は遅くなります。
格安SIMを契約する前に、自分の住んでいる場所にLTE電波が入るのか確認しておきましょう。
あと、どこでもそうですが地下鉄やトンネルの下などでは電波が入りにくいことがあるので、覚えておきましょう。
LTEサービスエリアを調べる
ドコモ:https://www.nttdocomo.co.jp/support/area/
au:https://www.au.com/mobile/area/
ソフトバンク:https://www.softbank.jp/mobile/network/area/map/
通信速度が遅くなるパターンその3:設備投資不足
格安SIMでは、日々、この通信品質を改善するために様々な設備強化が行われています。
多額の資金を使って積極的に設備強化を行なっているところや、ほとんど行なっていないところなどいろいろですが、この設備投資の不足が通信速度に影響することもあります。
また、設備投資を行い問題が解決するまでに1年~3年など多くの時間を要するので、それまでの間、別の格安SIMに乗り換えるなど不自由なく使いたいものです。
通信速度が遅くなるパターンその4:利用者が減らない
格安SIMの多くは、利用者が減ってから設備強化を行う傾向があります。
というのも、格安SIMからすると、たとえ通信速度が遅くてもある程度の利用者がいれば利益になるので、設備強化にお金を費やしてまで行う必要はありません。
私たちユーザーからすると、いつでも満足できるサービスを提供して欲しい…と思うものですが、企業とはそんなものなのかもしれません。
そのため、なかなか利用者が減らない人気格安SIMでは、設備強化を検討しているものの、なかなか実現されていないというのが現状なのです。
こればかりは、自分一人が乗り換えたからと利用者が大幅に減るわけではないので、難しいところです。
何を基準に選べばいい?
これらの原因を考慮すると、ベストなのは利用者が少なく、設備強化を積極的に行っている格安SIMです。
ただ、そんな都合の良いものがあるとは限らなくインターネット上の評判など自分の住んでいるエリアの利用者の声を参考にするのが、一番有効な手段だと思います。
公式ホームページにどんなに高速通信が可能と書いていても、実際に使ってみないとわかり得ないこともあるので、まずは最低利用期間のない(又は短い)ものを選んで、自分の利用環境に応じてベストなものを使うといいでしょう。
音声通話対応SIMでは、一般的に1年間の最低利用期間があるので、もしIP電話など何か代用するものがあれば、最低利用期間のないデータ専用SIMを使うのをオススメします。
いずれにしても、ユーザー側からすると、今後のサービスの改善に期待したいです。